『雲のむこう、約束の場所』(感想)飛行機と銃「新海誠作品を見る(2)」
新海誠作品を見る。二本目は『雲のむこう、約束の場所』。
『ほしのこえ』に比べて、作画も安定、長編になることで物語も壮大になった。
SF設定が複雑になって、話についていくのに必死だった。
印象的だったシーンは、たくやが飛行機に向かって拳銃を向けるシーンだ。
『天気の子』でも拳銃が印象的なアイテムとして出てきた。
ただし、両者では拳銃が意味する役割が違う。『天気の子』では拳銃は主人公が大人に対抗する。若さの象徴。無鉄砲さを表している。対して、『雲のむこう、約束の場所』では、拳銃は大人の理性だ。社会は圧力を持って、僕らを押さえつけてくる、って感じで描かれていた。
じゃあ、若さの象徴として描かれているのはなにか。飛行機だ。エンジンについて主役二人が語るシーン。最高に夢があった。機会を設計、製造をするってのは熱い。『アイアンマン』を思い返した。たとえ造っているのが兵器だとしても技術には夢がある。
異次元設定だとかはよくわからなかったけれど、町工場風な場所での飛行機造りには夢があった。
次は新海誠の代表作『秒速5センチメートル』だ。楽しみだ。